ごみ減量の秘策!ごみの有料化!!

更新:2020年7月31日

2020年9月1日に千葉県四街道市で「家庭ごみ有料化実施」が開始されました。
ごみについては、排出量は相変わらず増加の一途を辿り、ごみ焼却施設もフル稼働で、埋め立て施設も限界が近く、貴重な資源も廃棄されているなどたくさんの問題をはらんでいるのではないでしょうか。

そこで今回は、ごみ問題の解決策のひとつとして、様々な自治体で導入が増え続けている「ごみの有料化」についてご紹介いたします。

一般廃棄物の排出及び処理状況等は

環境省の報道発表資料によると、平成29年度における調査結果が記載されています。

・ごみ総排出量は4,289万トン(東京ドーム約115杯分)、1人1日当たりのごみ排出量は920グラム。
・ごみ総排出量、1人1日当たりのごみ排出量ともに減少。
・最終処分量は前年比3.0%減少。リサイクル率は横ばい。
・ごみ焼却施設数は減少(1,120施設 → 1,103施設)。
・発電設備を有するごみ焼却施設数は全体の34.1%であり、昨年度の32.0%から増加。
・ごみ焼却施設における総発電電力量は増加(9,207 GWh、約310万世帯分の年間電力使用量に相当)。
・発電設備を有するごみ焼却施設数、ごみ焼却施設における総発電電力量ともに増加。
・最終処分場の残余容量は増加したものの、最終処分場の数は概ね減少傾向にあり、最終処分場の確保は引き続き厳しい状況。
・ごみ処理事業経費は増加。

報道発表資料


一般廃棄物処理有料化の背景とは

環境省の資料によると以下のように記載されています。

平成17年5月26日に、廃棄物処理法第5条の2第1項の規定に基づく「廃棄物の減量その他その適正な処理に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るための基本的な方針」(以下「基本方針」という。)が改正された。
この改正により、市町村の役割として、「経済的インセンティブを活用した一般廃棄物の排出抑制や再生利用の推進、排出量に応じた負担の公平化及び住民の意識改革を進めるため、一般廃棄物処理の有料化の推進を図るべきである。」との記載が追加され、国全体の施策の方針として一般廃棄物処理の有料化を推進するべきことが明確化された。

一般廃棄物処理有料化の手引き

一般廃棄物処理の有料化が推進されるべきことが、法律で明確化されていたことにより、近年有料化を行う自治体が増えたということなのですね。

 

家庭ごみ有料化とは

  • 「有料化」とは、市町村が一般廃棄物処理についての手数料を徴収する行為を指す。
  • 手数料を上乗せせずに販売される一定の規格を有するごみ袋(指定袋)の使用を排出者に依頼する場合については「有料化」に該当しない。

住民が費用負担を軽減しようとすることにより、ごみの排出を抑制したり、ごみの再生利用を促進したりするという仕組みなのですね。

 

メリットとデメリット

【メリット】

・自治体の財政負担が減少することへの期待
・ごみ袋に価格を上乗せすることによる排出量の減少への期待

【デメリット】

・家計への金銭的負担感が大きくなる可能性
・不適正排出が増加する可能性

こうしたデメリットを解消するために、有料化の導入後における変化を報告する定期的な説明会、自治体、市民によるパトロールの強化などが必要ではないでしょうか。

日本のごみ有料化の事例

すでに有料化を導入した日本の自治体の事例をみていきましょう。

  1. 北海道登別市
    ●家庭系ごみの有料化の導入
     平成12年4月1日
    ●有料化制度の評価
     ・ごみの有料化とともに、プラごみを不燃ごみから可燃ごみに移行させたので、不燃ごみは大きく減っている。しかし、可燃ごみは増えていないため、全体では36%削減された。
     ・ごみの有料化が図られることにより、発生・排出の抑制が図られた。また、資源ごみ(びん・缶、ペットボトル)を無料とすることで、資源ごみの適正分別が容易となった。
  2. 福岡県福岡市
    ●家庭系ごみの有料化の導入
     平成17年10月
    ●有料化制度の評価
     ごみ量が約10%減少。有料化開始後1年目のアンケート調査の結果ごみ減量・リサイクルへの関心が強くなった人が約 7 割であった。また、紙類や食品トレイなどはリサイクルに回す人が増加し、燃えるごみとして出す人が減少した。
  3. 熊本県熊本市
    ●家庭系ごみの有料化の導入
     平成21年10月
    ●有料化制度の評価
     ・平成22年度においては、平成14年度比22.2%削減となり、目標を達成した。
     ・平成23年度においては、平成21年度比11.7%削減となった。

やはり、導入をすることによりごみの減量に成功していますね。住民が変わり、ごみへの関心が高まった成果ではないでしょうか。

世界のごみ処理事例

世界でのごみ削減の事例をみていきましょう。

  1. シンガポール
    シンガポールでは住居の建物の種類でごみ処理料金やごみ出しの方法が違います。
    ●ごみ処理料金(2015年)
     シンガポールではごみ処理料金は有料です。
      ・HDB:660円/月
      ・コンドミニアム:管理費に含まれている
      ・一軒家:2,190円/月
    ●ごみ出し
     ごみは主に「一般ごみ」と「リサイクルごみ」に分別しています。
     一般ごみのごみ出しは
      ・HDB、コンドミニアム:各家庭または各階のダストシュートにごみ出し、下層のごみ箱に落ちたごみはごみ収集車が箱ごと回収し、清掃工場へ運びます。
       最近はシュートから落ちてきたごみを、空気の力で吸い取り、自動的にごみ集積所まで運ぶ(バキュームごみ集収システム(PWCS))システムも挑戦されています
      ・一軒家:ごみ収集業者が各家の住所を書いた2種類のごみ箱を、各家の前設置し、そこにごみ出しをします。
  2. ドイツ ハノーファー市
    ●ごみの出し方
     ハノーファー市では家庭から出るごみは5種類に分別し、種類ごとにごみ出しをする場所が違います。
    ●ごみ処理料金
     有料で、1家庭あたり2~2万5000円程度です。

シンガポールでは、上記以外にも埋め立て地の建設が原因で、島の沿岸のマングローブ林が失われたために、マングローブの苗木が植林したりもしているそうです。

ごみ減量の秘策!ごみの有料化!!まとめ

ごみの問題は、国も地方自治体も動いて対応しなければならない大きな問題です。ごみの有料化というひとつの施策により、ひとまずごみは減りました。今後も減らし続けることができるように、我々一人一人がごみについていろいろ考えてみて必要があるように思います。

正しい分別、正しい廃棄でごみを減らしましょう。