【意外と知らない】使用済みインクカートリッジの正しい捨て方!

更新:2025年8月25日

パソコン、家庭用プリンターの普及に伴い、インクカートリッジは現在国内で年間約2億個も使用されているそうです。

自治体施設、図書館、郵便局、店舗などで使用済みインクカートリッジの回収箱が設置されているのを目にしたことがあるのではないでしょうか。実は、使用済みインクカートリッジにはたくさんの限りある資源が使われているのです。

そこで今回は、資源の活用、環境保全に貢献する使用済みインクカートリッジの回収についてご紹介します。

使用済みインクカートリッジの処分方法

使用済みインクカートリッジはどうやって捨てればいいのでしょうか。主に「回収ボックスの利用」「メーカーによる回収」「自治体のゴミとしての処分」の3つがあります。

・回収ボックスの利用
・メーカーに回収してもらう
・ごみとして処分する

回収ボックスの利用

・家電量販店や郵便局、自治体施設などに設置されている回収ボックスに投函する方法です。

・「インクカートリッジ里帰りプロジェクト」のウェブサイトで回収箱の設置場所を検索できます。

・回収ボックスでは、メーカーが出している純正品のみを回収している場合があります。

メーカーに回収してもらう

・エプソンやキヤノンなど、多くの純正メーカーが使用済みインクカートリッジの回収を行っています。

・メーカーによっては、大量に使用する方向けに回収専用箱を送付し、回収業者が引き取りに来るサービスを提供している場合もあります。

・互換インクの場合、購入した販売店が回収サービスを提供していることがあります。

例えば、インク革命.COMでは、過去の注文を含めて20本以上のインクカートリッジがあれば無料で回収を行っています。

・業務用インクカートリッジの場合、専用の回収キットをオンラインで注文し、使用済みカートリッジを返送できるサービスもあります。

ごみとして処分する

・インクカートリッジは、トナーカートリッジとは異なり、家庭ごみとして処分することが可能です。

・基本的には「燃えないごみ」として扱う地域が多いですが、地域によっては「燃えるごみ」として廃棄できる場合もあります。

・処分する際は、お住まいの自治体のルールに従う必要があります。

・インクが残っている場合は、液漏れや汚れの原因となるため、インク噴出口にティッシュを当てたり、ビニール袋で二重に包んだりするなどの対策が推奨されます。

使用済みインクカートリッジの回収のプロジェクト

使用済みインクカートリッジの回収(里帰りプロジェクト)

使用済みインクカートリッジの回収から再資源化までのリサイクル活動を推進するため、プリンターメーカーが共同で運営する「里帰りプロジェクト」があります。

概要

ブラザー、キヤノン、エプソン、日本HPの4社が協力して、家庭用インクジェットプリンターの使用済みカートリッジを共同で回収しています。

ご家庭で使い終わったインクカートリッジは、里帰りプロジェクトの専用回収箱に入れてください。

回収箱は全国約3600の郵便局、および一部の自治体の施設などに設置してあります。

回収後はメーカーごとに仕分けを行い、各メーカーが責任を持ってリサイクルします。
※プリンターメーカー4社の純正品が回収対象です。

回収実績

使用済みインクカートリッジの回収(杉の木)

2020年度
・回収実績:365万個 
・環境への貢献:145t-CO2(杉の木16,400本)
2021年度
・回収実績:368万個
・環境への貢献:143t-CO2(杉の木16,300本)
2022年度
・回収実績:362万個
・環境への貢献:133t-CO2(杉の木15,200本)
2023年度
・回収実績:340万個
・環境への貢献:125t-CO2(杉の木14,300本)
2024年度
・回収実績:322万個
・環境への貢献:121t-CO2(杉の木13,800本)

これまでの回収実績一覧

※ 里帰りプロジェクトの評価条件による値です。
ご家庭の一般ゴミとして処理した場合と里帰りプロジェクトによる回収処理との差をCO2削減効果として計算しています。

2015年2月に林野庁の公表する杉の木のCO2吸収量に関する記載内容が更新されたことに伴い、2014年度に杉の木の本数を遡って更新しています。( 林野庁HP参照 )

寄付

インクカートリッジの回収・再資源化による環境貢献に加え、環境保全活動に取り組む機関への寄付を行うことで、社会へ貢献してまいります。

2017年4月より、公益財団法人日本野鳥の会へ寄付を行っています。

この寄付を通じて、日本野鳥の会が実施している「野鳥や自然を守る事業」や「野鳥や自然を大切に思う心を伝える事業」を支援します。

回収箱のおいてある場所

みなさまの身近な場所で回収するために、全国約3600の郵便局および自治体施設に回収箱を設置しています。

  • 条件を指定して探す
    都道府県・市町村・施設ジャンルを選んで検索できます。
  • 地図から探す
    地図で回収箱の置いてある場所(郵便局/自治体施設)を探すことができます。
  • 郵便局のリスト
    回収箱を設置してある全国約3,600の郵便局のリストです。(都道府県別)

主なメーカーの使用済みインクカートリッジの回収概要

使用済みインクカートリッジの回収(インクカートリッジ)

エプソン

エプソンでは、「資源有効利用促進法」に基づき、ご家庭での使用済みパソコンの回収・再資源化ならびに法人向け使用済み情報機器の自主的な回収・再資源化を進めています。

また、エプソン製カートリッジにつきましても、お客様の状況に合わせた複数の回収サービスを提供し、カートリッジリサイクルによる地球環境保全と社会貢献活動を実現しています。

使用済み製品・カートリッジの回収サービスのご案内

hp

10億個を超えるHP純正インクおよびトナーカートリッジが、HP Planet Partners Programのお客様によってリサイクルされています。

・家庭用インクカートリッジ
「インクカートリッジ里帰りプロジェクト」の回収BOXへご投函いただけます。 (トナーは回収サービスをお申込みください)

・業務用インクカートリッジ・トナーカートリッジ
インク・トナーカートリッジ梱包資材のお届け、 およびトナー回収サービスをお申込みいただけます。

HPプラネットパートナーズ – ご使用済みインク・トナーカートリッジリサイクルプログラム

Brother

最寄りのコンビニや宅配ボックスで回収、ポイントも貯まる「Smari」
・梱包する箱のサイズは1辺50cm以下、3辺合計80cm以下を推奨しています。
スマリ宅配ボックスの場合は上記に加え、スマリ宅配ボックスに投函可能なサイズとなります。
スマリボックスの投函⼝は30cm×45cmとなっています。

郵便局や自治体の施設などで回収する「メーカー共同回収箱」
プリンターメーカー共同による「インクカートリッジ里帰りプロジェクト」はリサイクル活動を推進するため全国約3600ヶ所の郵便局にて共同回収箱を設置しています。

●使用済みカートリッジを送付する「ベルマーク回収システム」
ブラザーでは使用済みカートリッジの回収を通じてベルマーク運動に参加し、環境保全活動とともに教育支援に取り組んでいます。

インクカートリッジ回収方法

キヤノン

1990年、キヤノンは世界に先駆けて「トナーカートリッジ回収リサイクルプログラム」を開始し、1996年には「インクカートリッジの回収リサイクル」をスタートしました。

以来、「地球環境保全と資源の有効活用」を目的とし、使用済みカートリッジのリサイクルを続けています。

回収した使用済みカートリッジは埋め立てることなく、すべてを資源として有効利用致します。回収にはお客さまのご協力が不可欠です。使用済みカートリッジの回収にご協力をお願い致します。

使用済みカートリッジ回収のご案内

まとめ:使用済みインクカートリッジの正しい捨て方!

使用済みインクカートリッジに含まれる限りある資源の再資源化環境保全のために使用済みインクカートリッジを正規の回収に出しましょう。

この記事を書いた人

1963年の創業以来ごみの関連の営業をしている会社である株式会社G-Placeで18年間携わってきた栗原です。

弊社では創業以来全国自治体のごみ・環境政策に力を入れ業務受託や物品提供、システム構築など様々な関わり方で200以上の自治体の運営を支援してきました。

ぜひこの記事が参考になれば幸いです。