空き缶やタバコのポイ捨ても!不法投棄の現状と対策!!

更新:2020年7月17日

不法投棄といえば、山間部への産業廃棄物の大量投棄等を想像するのではないでしょうか。しかし、不法投棄とはそのようなものだけではありません。
空き缶を道端に捨てることやタバコを1本捨てることも、法律の解釈からいえば不法投棄になるのです。

そこで今回は絶対に許されない行為である不法投棄について、ご紹介いたします。

 

不法投棄等の状況は

令和元年12月24日更新の環境省のホームページに、「産業廃棄物の不法投棄等の状況(平成30年度)について」の報道発表資料が記載されています。

不法投棄の新規判明件数は、ピーク時の平成10年代前半に比べて、大幅に減少しており、一定の成果が見られます。一方で、平成30年度でいまだに年間155件、総量15.7万トン(5,000トン以上の大規模事案4件、計13.1万トン含む。)もの悪質な不法投棄が新規に発覚し、跡を絶たない状況にあります。
不適正処理についても、平成30年度で年間148件、総量5.2万トン(5,000トン以上の大規模事案2件、計1.3万トン含む。)が新規に発覚しており、いまだ撲滅するには至っていません。

産業廃棄物の不法投棄等の状況(平成30年度)について

 

不法投棄の原因と影響とは

島根県益田市では、「やめよう!不法投棄!」としてホームページに記載があります。

■なぜ不法投棄をするのか
ごみを処分するには国や自治体のルールに沿って、適正に処理しなければなりません。しかし、分別が難しい、分けるのが面倒、処理費用がばからしいといった理由で不法投棄をするケースが挙げられます。

■ごみがごみを呼ぶ
ひとたびごみを捨てれば、そのごみがまた新たなごみを呼び、その場所が不法投棄の名所になってしまいます。一度不法投棄の名所になってしまうと、たとえごみを撤去してもまたすぐに不法投棄され、多大な処理費用だけがかかるようになります。

■不法投棄がもたらす悪影響
不法投棄は、市の美観を損ねるだけでなく、その廃棄物から出る有害物質が地中に浸透し土壌や地下水等を汚染し、環境破壊を招きます。また、不法投棄の処理にかかる多額の費用は、税金によって賄われます。不法投棄をする者が支払うべき対価を、私たちの税金で賄っていることになるのです

やめよう!不法投棄!

となっています。
ルールを守らないことで、環境に悪影響を及ぼすだけでなく、私たちの税金も使われてしまうのです。これは大変由々しき問題です。

不法投棄の罰則は

不法投棄については、国による法律が昭和45年12月25日に制定されており、規制とともに罰則も設けられています。その内容を見ていきましょう。

廃棄物処理法により、5年以下の懲役若しくは1千万円以下(法人は3億円以下)の罰金となっており、さらには不法投棄未遂についても罰せられることになっています。

■不法投棄による罰則の事例

  1. 生ごみ、紙くず等を山林に投棄
    罰金10万円
  2. 家電、自転車部品等を河川敷に投棄
    罰金30万円
  3. テレビ、洗濯機、ソファー等を山林に投棄
    罰金50万円
  4. 建築業者が建築廃材を休耕田に埋立
    懲役2年、罰金50万円(法人には罰金200万円)
  5. 解体業者が解体による産業廃棄物を農地に投棄
    懲役2年、罰金100万円(法人には罰金300万円)

不法投棄は、懲役刑になることもある重い犯罪ということを改めて考えさせられました。

 

市区町村の主な対策

各地方行政でも不法投棄の対策を強めています。たとえば東京都調布市の資料では、主な対策として下記の4つの記載があります。

■警告・PRの強化
警告文・看板の設置,広報紙での周知に加え,インターネット・FM放送・CVテレビなど新しい媒体を用いたPRを実施する。

■関係機関との連携
都(県)・警察などとの連携を強化し,迅速に対処できる体制整備を進めたり,対策チームを設けて持続的な対策を検討する。 て持続的な対策を検討する。

■監視・巡回の実施
重点地区の巡回や監視,早朝・夜間のパトロールなどを実施して, パトロールなどを実施して,物理的に不法投棄を防止する。 法投棄を防止する。

■市民との協働
行政の対応には物理的・時間的な制約があり,全市を2 があり,全市を24時間管理することは不可能なため,通報や自警等の市民参加を求め,協働体制を形成する。 加を求め,協働体制を形成する。

市区町村における不法投棄の現状と対策

行政の対策はもちろんですが、市民の協力も不可欠ですね。私たち一人一人の不法投棄を見逃さないようにしましょう。

 

世界の国々の対応

世界のそれぞれの国の不法投棄についての対策や対応を紹介します。

【ドイツ】ハノーファー市
ドイツでは「循環経済法」が制定されており環境問題に熱心に取り組んでいます。
製造者に対し、使い捨て容器には高い税金が課せられています。その他、デポジット制が導入され、「ごみを作らない」ということが徹底されています。
これは昔の日本のビール瓶などで使われていたシステムです。1000円のものを売るときに容器代も合わせて1200円で売り、容器を店に返せば200円返ってくるというもので、不法投棄を減らすのに高い効果があるとされています。

【シンガポール】
シンガポールは非常に国土が狭い国であり、地理的な問題からも多くの国の企業が進出し、人気の観光地でもあります。
そういった理由で急激に経済が発展したということもあり、1970年には1日あたり1,260トンだったごみが2014年には1日あたり8,338トンにまで増加しました。
そのためごみ管理については非常に活発に取り組まれています。
また、ごみのポイ捨てやタバコ、ガムなどを道路に捨てると高額な罰金が科せられるなど厳しい罰則があります。

やはり、行政と市民が一体になり、環境問題に取り組んで、成果を出していますね。

 

広域連携、衛星を使った防止策など

都道府県等の地方自治体、国の関係機関、市民、廃棄物関係団体等が連携したと対策、研究が進んでいる衛星を使った防止策を見ていきましょう。

全国ごみ不法投棄監視ウィーク
また、平成19年度からは、不法投棄等を発生させない環境づくりをさらに強化していくための取組として、5月30日(ごみゼロの日)から6月5日(環境の日)までを「全国ごみ不法投棄監視ウィーク」(以下「ウィーク」といいます。)として設定し、国、都道府県等の地方自治体、市民、廃棄物関係団体等が連携して、監視活動や啓発活動を一斉に実施しております。

産廃スクラム
次の目的のために、関東甲信越及び福島、静岡エリアの都、県及び政令市が、相互の情報交換、取締り等の連携、調査等の協力体制の強化に努めています。
(1)広域にわたる産業廃棄物の不適正処理防止と良好な生活環境の確保
(2)不適正処理発生後の迅速な対応
(3)広報啓発活動の推進

衛星画像を使った不法投棄等の未然防止等対策
産業廃棄物の不法投棄等の未然防止・拡大防止を図るため、日本の陸域観測技術衛星「だいち」を活用し、地上からの目視だけでは把握できないエリア等においても、不法投棄等の不適正処分に係る異変を早期に発見し、迅速に対応できる体制づくりを進める。

防止策に衛星画像を使う対策が研究されていることに驚きました。技術の進歩はすごいですね。

 

空き缶やタバコのポイ捨ても!不法投棄の現状と対策!!まとめ

不法投棄は犯罪だと分かっていながら、「これくらいは良いだろう」と考えてしまうことも。考え方やモラルについて、教育や意識啓発のPR活動などを通して、今一度見直してみてはいかがでしょうか。

まずはできることから始めてみましょう。