ごみ捨てルールの細かさや厳しさは、「複雑すぎる!」「難しい!」日本のごみ分別は世界一!

更新:2021年11月27日

世界中でも、日本ほどごみの分別に厳しい国は珍しいことを知っていますでしょうか。
日本には、種類、曜日、地域によってはごみ袋の種類までしっかりとしたルールが決められ、しっかりと守っています。守らないとごみを持っていってもらえないのは、日本ならでは。日本の国民性があってこそ成り立っているようにも思われますが、海外のゴミ出し事情はどうなっているのでしょうか。

そこで今回は、日本のごみ捨てのルールの難しい点やその理由をご紹介します。

目次

日本のごみ分別の歴史

日本のごみ分別 世界一_煙突

日本でごみ減量化の必要性が認識されるようになったのは1990年代となります。ダイオキシン問題が大きくクローズアップされ、規制が進んだ時代です。それまで可能であった家庭の焼却炉でごみ処理を禁止され、ごみ処理の仕方に注目が集まりました。
そこで当然議題に挙がったのが最終処分場の減少問題。増え続けるごみをどのように処分するのか、最終処分場の確保は現在でも自治体にとって大きな問題となっています。また、この時代は1997年の京都議定書により、温室効果ガスの総排出量を削減することが取り決められれるなど、国全体がこれまでの大量生産、大量消費から「エコ」へシフトした時代となります。

社会のごみに対する国民の価値形成が行われたのは、1990年代なのですね。


日本のごみ分別とごみの捨て方

日本のごみ分別 世界一_困惑

(1)分別するごみの種類が多く、さらに自治体によって微妙に分別方法が異なる

日本では、再利用が可能な資源は再利用に回すことでごみの排出量を減らそうという狙いから、かなり細かくごみを分別して捨てるよう定められています。
日本における主な分別の種類は、次のようになります。

●燃えるごみ

紙ごみ、生ごみ、衣類、紙おむつ、食用油、最長辺が50cm未満のプラスチック製品など

●燃えないごみ

プラスチック容器包装、ガラス、陶器、LED電球、フライパン、ライターなど

●資源ごみ

びん、缶、ペットボトル、雑誌、新聞、段ボールなど

●粗大ゴミ

家具、家電、自転車など

基本的には上記のような分類になりますが、自治体によっては「ペットボトルは潰して捨てること」と定めている場合もあれば、「ペットボトルは潰さず捨てること」と真逆のことを定めている場合もあります。地域ごとに微妙にルールが違う点も、「複雑すぎる!」「難しい!」と思われる一因となります。

(2)地域によっては指定ゴミ袋を購入する必要がある

日本では、ごみを捨てる袋に特に指定のない地域もあれば、自治体が指定したごみ袋でごみを捨てなければならない地域もあります。
自治体が指定ごみ袋を導入することには、主に次のような目的があります。

●ごみの排出量を減らす

ごみを沢山出すということは、必然的にごみ袋も沢山購入することになるため、費用負担を減らすためにごみ自体の量を減らす人が増えるのでは、という狙いがあります。

●リサイクルを促進する

ごみの種類ごとの指定ごみ袋があれば分別が、分かりやすくなると考えられています。

指定ごみ袋の意義もなんとなく理解できなくもないが、それでもごみ捨ての度に指定ごみ袋を購入することに対し、負担を感じる人もまた少なくないのではないでしょうか。

(3)ごみを出す曜日が細かく決められている

これも地域によって若干の違いはありますが、基本的には「月曜日はびん、缶、ペットボトル」「水曜日は燃えるごみ」と、ごみの種類ごとに捨てる曜日が定められています。
また、ごみ出しを行う時間帯も、「朝にのみ」と定めている地域もあれば、「夜間もOK」としている地域もあります。前者に関しては、生ごみなどは長時間放置しておくと異臭を発する可能性もあるため、マナー的な側面から見れば朝にごみ出しを行うというもの。しかし、例えば夜間業務のある仕事に就いている人など、生活リズムによっては朝にごみ出しを行うのが難しい人がいるのも事実です。
また、「臭いの強いごみを早く捨てたい」と思っているのに指定曜日が来るまで捨てられない時などは、少なからずストレスを感じてしまうのも無理はないでしょう。

複雑なルールが確立した背景には、「少しでもごみの排出量を減らしたい」という目的があることがうかがえます。


海外のごみに関するルール

アメリカ

日本のごみ分別 世界一_アメリカ

アメリカでは主にサンフランシスコにおいて、かねてより「ゼロウェイスト」の実現を目指した活動が行われています。ゼロウェイストとは、「地域や工場にて発生する廃棄物の排出および資源の浪費を限りなくゼロに近づけよう」という運動のことを指します。
この目標を達成するために、サンフランシスコでは「4R’s」に関する取り組みが主に進められています。
4つのRは、次のようになります。

●リユース(Reuse)

一度買ったものは何度も繰り返し使用する、もしくは本当に必要としている人に譲ることで、ごみの排出量を抑えようという活動です。

●リデュース(Reduce)

リデュースは「減らすこと」を意味しており、4R’sにおいては主にごみになるものの発生を根本から抑えることを指しています。

●リサイクル(Recycle)

リサイクルは、4Rの中では日本に暮らす人にとって最も馴染みのある響きではないでしょうか。日本で行われているのと同様に、サンフランシスコでも紙類、びん、缶、ペットボトル、ガラスなどの資源ごみは進んでリサイクルに回されるようになっています。

●ロット(Rot)

ロットは「腐る」という意味を指しており、主に生ごみを肥料にして土に還す活動を表しています。サンフランシスコでは2009年から生ゴごみの分別および収集が義務となっていますが、これはアメリカでもサンフランシスコだけの取り組みとなっています。

スウェーデン

日本のごみ分別 世界一_スウェーデン

北欧の国々はどこも「環境先進国」と称されるほどごみに関するルールが整備されていますが、中でも積極的な取り組みを行っているのがスウェーデンです。
まず、スウェーデンの首都ストックホルムには、「エコシティ」という地区があります。エコシティではごみを収集するための専門システムが整備されており、豊かな緑に囲まれたバイオガス生産工場と下水処理場があります。バイオガス生産工場で生ごみと下水汚泥を利用して精製したバイオガスは、燃料として利用されています。
このエコシティを生み出したことにより、スウェーデンでは国民が排出するごみの95%以上をリサイクルへ回すことに成功しています。あまりにも多くのごみをリサイクルへ回せるあまり、他国から燃えるごみを輸入しているほどです。
このようなごみ処理への取り組みに対する国民全体の意識の高さは、学校教育によって培われている部分が大きくあります。学校教育の場で環境に関する良質な取り組みが行われる背景には、「グリーンフラッグ(緑色の旗)制度」というものがあります。この制度はその名の通り、環境問題に対し一定の基準以上の取り組みをしている学校には、審査の上で緑色の旗が送られるというものです。

国によって、ごみに対する考えも様々で、中国や香港などでは分別が全くない場所もあるようです。


ごみ捨てルールの細かさや厳しさは、「複雑すぎる!」「難しい!」日本のごみ分別は世界一!まとめ

同じごみ捨てでも、毎日「面倒だなあ」と思いながら何となく分別して行うのと、分別する意味などをしっかり理解した上で行うのとでは、気の持ちようが変わってきます。今一度、分別する意味を自分なりに考えてみてはいかがでしょうか。